2月の後半から、東京 → 愛媛 → 韓国 → 東京 → 和歌山三重名古屋と出張。合間で地元の会議もあり、
少し忙しい一ヶ月間だった。
外に出ればいつも新しい発見があるが、業界の様々な状況、現実を確認も出来たような気がする。
東京では、次年度の国の施策方針を学び、

愛媛に行っては、業界の先輩の会社を訪問して、自分達の事業スタイルとは違う、アイデア、価値観に触れた。
同じ愛媛の別の会社では、コストを追究した欧米スタイルの巨大生産ラインを見ることが出来た。

そのまま韓国ソウルに移動。
住宅関連の展示会を見学したり、現地の木材会社を訪問して道産材の輸出可能性について調査。


かなり厳しい現実を体感した。
韓国は、木材を輸入に頼っている国。その分世界中から木材が入って来る。こだわりは少なく、価格勝負に勝てなければ、
話にならない。
日本は機動力が弱い。実際に何時持って来られるのか?
現地企業の経営者からはっきりと言われた。
帰国後、道内の会議が二つ、東京での会議と続いた。
北海道は人手不足、予算不足により原木不足。森林王国のイメージと現実の乖離。
九州は伐採は進んでいるものの、再植林の遅れで、持続性が危惧されているらしい。
森林整備分野では、再植林問題、伐採コスト低減、
木材利用分野では、原料確保、A材需要開発と地域毎に課題が違う。


その後、和歌山県を通り、三重県の工場視察。

紀伊半島には、沢山木があるように見える。
木を伐りすぎて災害が心配という話を聞くが、ここの場合は、伐らない事で、山崩れが起きた時に立木が一緒に流れ出ないか
が心配。
セミナーで神宮宮域林を管理されている方がおっしゃっていた、「災害は何処で起きるか分からない。」
伐ったことで災害が起きるのか、被害が大きくなるのか、木があるところでは災害が起きないのか?
なるほど。
三重では少人数で大量生産する効率的な工場と、サプライチェーンを利用して手間暇掛けた製品を販売する工場と
どちらも納得の出来る考え方に勉強させて頂いた。


成長産業化を進める業界にとっては、不都合な真実も改めて確認した。
具体的なことは省くが、
一つは、現在の森林資源の利用と、これからの森林整備、利用は
別に考える必要がある。
もう一つは、森林整備、木材利用部門のコストダウンをもっともっと進めなければならない。
いまのままでは、林業、木材産業は
「生き残れない」。
今回訪問した会社の社長さんは、生き残ってもダメ、「勝ち残らなければ」とおっしゃった。
納得です。